ソウル市西大門区のある大学で開かれた2024学年度随時募集論述試験の試験場(c)news1
ソウル市西大門区のある大学で開かれた2024学年度随時募集論述試験の試験場(c)news1

【05月23日 KOREA WAVE】韓国で高校3年生が本格的に入試計画を立てる6月を控え、中古取引プラットフォームで学校生活記録簿(学生簿)が盛んに売買されている。ソウル大学医学部合格者の学生簿は10万ウォン(1ウォン=約0.115円)の高値が付くことも。昨年の大学入試から「自己紹介書」の評価が全面廃止され、学生簿の影響力が高まったことが原因だ。

学生簿は日本の内申書のようなもので、出欠・成績・健康記録・授賞の実績といった、その生徒の学校生活の全般が記され、生徒を総合的に判断できる資料といわれる。

取材によると、学生簿を販売する掲示文は今年4月末から5月に集中的に掲載され、主要大学在学生の最新学生簿ほど高かった。「出どころ」が証明できる学生簿の場合、ソウル大学医学部以外でも延世(ヨンセ)大学医学部5万ウォン、建国(コングク)大学獣医予科3万5000ウォンなどの値がついた。

学生簿を販売しつつ、追加費用を払えば学生簿の「細部能力や特技事項」(細特)の内容をコンサルティングすると勧める販売者もいる。

学生簿の売買が盛んになった背景には、自己紹介書の提出が全面廃止され、学生簿の中でも特に「細特」の影響力が大きくなったことがある。細特には、教師が生徒を観察して力量や特徴を書き込んでいる。

ユーウェイ教育評価研究所のイ・マンギ所長は「自己紹介書がなくなり、学生たちの本当の姿を知る資料がもう学生簿しかなくなった」と話した。

ソウル市瑞草区(ソチョグ)の高校教師は「細特があまりに重要になり、細特を作成する教師に保護者が具体的な内容を提示して『良く書いてくれ』と頼むこともある」と話した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News