■「問題児」の観光名所

ウェッブ氏がダーウィン近郊に創設したワニ園「クロコダイラス・パーク」は人間に危険を及ぼしたり、家畜の味を覚えてしまったりした「問題児」を捕獲し、飼育しているが、観光名所でもある。

飼育員のジェス・グリルスさんは「ワニをしつけることはできないが、問題とならない場所に移すことはできる」と話した。ただし「いついかなる時も、水の中にはワニがいると想定しなければならない」という。

マノリス氏は、数が増え、比較的大きな個体も増える中、ワニが人間を襲う事件もまれではあるが増えるだろうと指摘した。保全への理解を促すには、人々のワニに対する恐怖心が「最大の挑戦」になるだろうと話した。

グリルスさんはワニを間近で観察する機会を増やすことで、保全活動への支持をより広く得られると考えている。「彼らのテリトリーを尊重すれば、さほど怖い存在ではありません」 (c)AFP/Andrew LEESON