【5月21日 AFP】総選挙の投票が6週間にわたって行われているインドで20日、選挙権がまだない17歳の少年がナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相率いる与党・インド人民党(BJP)の候補に8回投票している動画が拡散され、警察が少年の身柄を拘束した。野党は不正投票が行われているとして批判の声を上げている。

 動画によると、北部ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州で投票した少年は、電子投票マシンでインド人民党の候補1人のボタンを押した後、携帯電話のカメラに向かって、「これで2回目」と笑顔で語っている。

 さらに「見て! これで3回目」「もう5回投票した」など、ボタンを押すたびに指を折って数え、8回目の投票で終えている。

 インドの選挙権年齢は18歳。

 警察当局は、少年の身柄を拘束したとし、「8回投票して、動画を撮影したと供述している」とAFPに明らかにした。

 ウッタルプラデシュ州の選管当局はX(旧ツイッター)に、投票所の職員は既に担当を外され、今後、懲戒処分が下されると投稿した。

 選挙はモディ氏率いる与党が優勢とみられているが、今回の一件について野党は、選管当局が与党を優遇し、規則が徹底されていないことを示す一例だと主張している。(c)AFP