中国のシールドマシン製造が飛躍的な発展を実現した道のりとは
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【5⽉20⽇ Peopleʼs Daily】中国のシールドマシン製造は二十数年前にゼロからスタートした。しかし今や、中国製のシールドマシンは世界市場の約7割を占めている。
中国中鉄がシールドマシンの開発を決めたのは2000年だった。同社の王杜娟(Wang Dujuan)高度新工業主任技師は「奇想天外と言われました」と振り返った。結局、中国初の独自の知的財産権を持つシールドマシンの「中国中鉄1号」の試作機の完成までに8年を費やした。
「中国中鉄1号」が天津(Tianjin)市内で掘削を開始したのは2009年2月6日だった。4か月後には担当した天津地下鉄3号線の該当区間が貫通した。
その後、中国中鉄工程装備集団、中国鉄建重工集団(China Railway Construction Heavy Industry)、中交天和機械設備製造などシールドマシン製造を手がける企業が増えていった。現在では中国のシールドマシン保有台数は世界最多の約5000台で、中国の地下鉄トンネルの90%以上はシールド工法で施工されている。
10年前にはシールドマシンのベアリングや減速機などはまだ輸入せねばならなかった。しかし問題点は少しずつ解決された。開発が特に難しいのはメインベアリングだ。超重荷重、大偏心荷重、頻繁な荷重変動などの極端に過酷な作動環境に耐え、高信頼性や長寿命を実現せねばならない。素材の選定から設計、製造、試験の各段階のいずれにも大きな困難が伴う。研究開発チームは、数百種類の素材や工程を試し、数千の理論検証や設計最適化を行い、数万組の検査や試験データの分析をした上で、最終的な設計案を確定する。
直径8.61メートルのシールドマシンのメインベアリングが2023年10月12日に湖南省(Hunan)長沙(Changsha)市内で完成した。直径は世界最大で、単体として最も重く、負荷能力が最大のシールドマシン用一体型メインベアリングだ。
中国製シールドマシンでは、スマート化も進んでいる。例えばシールドマシンの「領航号」には重要部品の状態監視システムが搭載されており、摩耗や温度情報をリアルタイムで観測して損傷の事前判断をする。スマート掘削、スマート組立、先行地質予報、シールドリング関連の安全早期警告なども実現した。一般的な地質ならば、「領航号」は自動調整をしつつ自動掘削ができる。
中国製シールドマシンは2012年、マレーシアのクアラルンプール(Kuala Lumpur)地下鉄建設工事のために初めて輸出された。投入された「中国中鉄50号」は1日平均でシールドリング8基を敷設する掘削を実現するなどで、マレーシアでの地下鉄工事の記録を打ち立てた。
2019年にはイタリアでの鉄道工事で、ハイエンドシールドマシンの「中国中鉄699号」が採用された。欧州連合(EU)諸国での、中国のハイエンドトンネル掘削設備の初の受注だった。同年には中国製シールドマシン2基が仏パリ(Paris)の地下鉄建設で使われることが決定した。
中国中鉄工程装備集団の張志国(Zhang Zhiguo)社長は「国際的なハイエンド市場が、中国製シールドマシンの総合力を認めたことを物語る受注でした」と述べた。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News