【5月20日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は19日、公民権運動の指導者マーティン・ルーサー・キング(Martin Luther King Jr. )牧師の出身大学で行われた卒業式に出席し、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)でのイスラエルの攻撃に抗議する声に「耳を傾ける」と約束した。

 卒業式が行われたモアハウスカレッジ(Morehouse College)は、ジョージア州アトランタ(Atlanta)でアフリカ系米国人のための高等教育として設立された「歴史的黒人大学(Historically black colleges and universities)」と呼ばれる大学の一つ。バイデン氏が式辞を述べる間、一部の卒業生は無言の抗議を行い、パレスチナ旗を掲げる学生もいた。

 ガザ紛争をめぐる抗議デモが全米の大学に広がって以降、バイデン氏が学生と直接向き合うのは今回が初めて。

 バイデン氏は「平和的で非暴力的な抗議を支持する。あなた方の声は届けられるべきであり、私は耳を傾けると約束する」と表明。

 ガザ情勢について、「これは世界で最も困難で複雑な問題の一つだ」とし、「私の家族を含め、多くの人が怒りといら立ちを覚えているのは承知している。私もほとんどの皆さんと同じく、心を痛めている」と語った。

 米紙ニューヨーク・タイムズとシエナ大学研究所(Siena College Research Institute)による先週の共同世論調査によると、バイデン氏の支持率は複数の激戦州でトランプ氏を下回り、アフリカ系米国人の間でも低下している。(c)AFP