【5月18日 AFP】カンボジアの地雷除去作業中に木の幹から内戦時の対人地雷3個が発見された。当局者が17日、明らかにした。

 カンボジアでは、30年近く続いた内戦が1998年に終結するまで数百万個の地雷が敷設され、数万人が死傷した。

 カンボジア地雷対策センター(Cambodian Mine Action Centre)のヘン・ラタナ(Heng Ratana)長官はAFPに対し、今月15日に北西部バンテイメンチェイ(Banteay Meanchey)州で行われた地雷除去作業中に、木の幹の間から地雷3個が見つかったと明らかにした。地雷の周りで木が育っていったとみられている。

 ヘン・ラタナ氏は「内戦の間、トリップワイヤ(仕掛け線)でこうした地雷を仕掛けて待ち伏せ攻撃を行った」と説明。木の中から地雷が見つかったのは初めてではないとしながら、「1本の木に複数の地雷が仕掛けられているのを見て少々驚いた」と話し、地雷は安全に除去したと付け加えた。

 カンボジアには内戦後に残された弾薬や武器が散乱している。地雷や不発弾による死者も多く、1979年以降、約2万人が死亡。負傷者はその2倍に上っている。

 政府は、2025年までにすべての地雷と不発弾を除去すると表明している。(c)AFP