動物保護団体LCKDインスタグラムキャプチャー(c)news1
動物保護団体LCKDインスタグラムキャプチャー(c)news1

【05月15日 KOREA WAVE】余命宣告を受けた飼い主が、そのペット犬をやむを得ず遺棄して亡くなったという話が韓国で伝えられた。

動物保護団体LCKDのインスタグラムアカウントに9日、京畿道城南市寿井区太平洞(キョンギド・ソンナムシ・スジョング・テピョンドン)の炭川(タンチョン)付近の公営駐車場で、手紙とともに発見された犬「モチ」の話がアップされた。

「モチ」の飼い主が残した4枚の手紙には、胃がんで余命宣告を受け、最後まで面倒を見ることができなくなり、代わりに家族になってくれる人を求めるという内容が記されていた。

飼い主は次のようにつづっていた。

「5年前に家族を交通事故で亡くし、一人残された。とても辛くて失望した時も、私だけを見つめてくれるモチを見ながら耐えてきた。地獄のようだった私の人生にとって唯一の喜びであり、子どものような存在だった」

「失った家族の分まで抱きしめて、最後まで守ってあげようと心に誓った。でも私は末期の胃がんで、すでに他の臓器に転移して余命宣告を受けた。この子より先に逝かなければならなくなった」

飼い主によると、数カ月間、引き取り先を探し回ったものの、結局、見つからなかった。「私のいない家で私を待ち続けて飢え死にするのではなく、新しい家族と出会って幸せに暮らしてほしい」という思いから手紙とともにモチを遺棄したという。

最後にはモチに伝える言葉が記されていた。「愛するモチや。必ず生きてほしい。言うことをよく聞いて愛され、健康で幸せに」

インスタグラムの投稿には1万1000を超える「いいね」がつけられた。その際、あるネットユーザーが動物保護施設から聞いた話として、飼い主はこの投稿の数日前、モチを駐車場に置いてから自ら命を絶ったと伝えている。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News