【5月14 AFP】ボクシング元世界ヘビー級王者のマイク・タイソン(Mike Tyson、米国)は13日、57歳にしてリングに復帰すると決断したことについて「何の迷いもない」と述べ、年を取り過ぎているとの批判の声を一蹴した。

 タイソンは7月20日、米テキサス州アーリントン(Arlington)のAT&Tスタジアム(AT&T Stadium)で、ユーチューバーでプロボクサーのジェイク・ポール(Jake Paul、米国)と対戦する予定となっている。

 この日タイソンは試合のプロモーション活動として米ニューヨークで会見に臨み、復帰に向けたトレーニングで体に負担がかかっていると認め、「かなり順調にやっているが今は体がヤバい。痛みがあるんだ。本当に痛い」と明かした。

 その一方で、1980年代から90年代にかけて「地球上最悪の男」という独自スタイルでヘビー級を席巻してきたタイソンは、2005年のプロ最後の試合から約20年後に再びグローブをはめることには何の疑念もなかったと強調し、「何の迷いもない」「俺はこのシーンで新進気鋭の男だ。ボクシング界を中心から揺るがすことが好きで、今はそれをやっている。とにかく、それが自分のやりたいことなんだ」と語った。

 一方で、元ヘビー級王者のデオンテイ・ワイルダー(Deontay Wilder、米国)を筆頭にボクシング界からはこの対戦に難色が示されており、タイソンが負傷する可能性があるとの声も上がっている。

 それでもタイソンは「おれは素晴らしいんだ。それしか言えない。そういった事を言うやつらは、自分たちならよかったのにと願っている。ほかの誰にもできはしない」と疑念を否定した。

 6月に58歳になるタイソンと27歳のポールとの一戦は、テキサス州のライセンス当局が認可するヘビー級のプロ公式戦として、2分8ラウンドで行われる。(c)AFP