【5月13日 AFP】スウェーデン南部マルメ(Malmo)で11日、欧州国別対抗歌謡祭「ユーロビジョン・ソング・コンテスト(Eurovision Song Contest)」の決勝戦が行われ、スイス代表のネモ(Nemo)が優勝した。ネモはノンバイナリーを自認しており、そうしたアーティストが優勝するのは初めて。本大会では、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)への攻撃を続けるイスラエルの代表の参加に抗議の声も上がった。

 ネモ(24)は決勝戦で「The Code」を歌い、クロアチア代表を抑えて首位となった。トロフィーを受け取ると、涙を浮かべながら「このコンテストが約束を果たし、世界のすべての人々の平和と尊厳の象徴となり続けることを願っている」と訴えた。

 決勝戦には25か国の代表が出場したが、イスラエル代表の参加が物議を醸した。同国代表のエデン・ゴラン(Eden Golan)がステージに上がると、観客からは歓声とブーイングの両方が上がった。ゴランは5位だった。

 会場の外ではデモが行われ、100人以上が旗を振って「パレスチナ解放」と叫んだ。スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さんもデモに参加した。

 開催地のマルメにはスウェーデン最大のパレスチナ系コミュニティーがある。警察によると、11日午後には市内で少なくとも5000人がデモに参加した。(c)AFP