海外進出を果たす中国の都市鉄道技術
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【5月14日 CNS】中国の都市鉄道技術は国内外から注目されている。中国の都市鉄道技術が海外で受け入れられる理由とは何か。重慶鉄道交通設計研究院有限公司のチーフエンジニアである呉天(Wu Tian)氏と、林同棪国際(TYLI)の副社長兼チーフエンジニアである陳暁虎(Chen Xiaohu)氏がインタビューに応じた。
鉄道車両大手、中国中車(CRRC)傘下の中国中車株洲電力機車は現在、都市鉄道車両をヨーロッパ、アフリカ、東南アジアに輸出しており、CRRC傘下の青島四方機関車もブラジルとスリランカに都市鉄道車両とディーゼル列車を輸送している。
また、重慶の企業が中央の企業と協力し、ベトナムのハノイ、ブラジルのサンパウロ、インドネシアのバンドン、エジプトのカイロ、タイのプーケット、フィリピンのセブなどの海外プロジェクトに参加している。リン・インターナショナルも東南アジアやアフリカなどの市場を開拓している。
中国の都市鉄道交通は、産業の規模や製品の種類、技術の進歩が世界最高水準であるだけでなく、その安全性、信頼性、経済性、応用性の面でも目覚ましい成果を上げている。中国国内には、平野から山地、砂漠から凍土に至る複雑な地理環境がある。そこで都市鉄道交通を建設し、豊富な経験を積んだチームが存在している。
課題もある。国際的な競争はますます激化しており、欧州、日本、韓国などの国や地域が優れた成果を上げている。次に、国や地域によって鉄道交通の建設基準や仕様に違いがあり、技術的な調整や対応が必要になっている。さらに、融資や投資も国際金融機関や政府間の協力を通じて解決する必要がある。
国際情勢による不確実性も高まっている。保護主義の台頭はグローバルな協力に悪影響を及ぼし、市場環境も一定程度悪化している。
一方で、中国の都市鉄道技術が海外に進出するには、現在が最適な時期だといえる。中国の都市鉄道交通は成熟し、信頼性が増した。中国政府も都市鉄道交通の海外進出を積極的に支援している。
将来的には、中国の鉄道交通技術は、その中核となる競争力を強化するため、技術革新や研究開発、資金力を含め、さらに強化していく必要がある。(c)CNS/JCM/AFPBB News