【5月13日 AFP】エジプトは12日、イスラエルがパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で「ジェノサイド(集団殺害)」を行っているとして南アフリカが国際司法裁判所(ICJ)に提訴した事案について、支持する意向を正式に表明した。

 南アフリカは昨年12月、ICJに、イスラエルに対してガザでの軍事作戦の停止を命じるよう求めて提訴。

 南アは今月10日にも、イスラエルは「引き続きジェノサイド条約に違反」しており、国際法を「ないがしろにしている」とICJに訴えた。

 エジプト外務省は12日付の声明で、訴訟を支持する方針について、「ガザのパレスチナ人に対するイスラエルの攻撃は苛烈(かれつ)さを増し、対象も拡大している」ことを踏まえたものと説明。イスラエルは組織的に「民間人を狙い、インフラを破壊」しており、「パレスチナ人を立ち退かせ、排除しようとしている」と非難した。

 これを受けハマスは12日夜、エジプトに「謝意」を示すとともに、「世界中のすべての国も同じように訴訟を支持し、パレスチナの大義への支持を表明する」よう訴えた。

 南アフリカはI CJに対し、「即時撤退と(ガザ最南部ラファ〈Rafah〉での)軍事作戦の停止」をイスラエルに命じるよう求めている。エジプトと境界を接するラファには、約150万人の住民が避難している。

 イスラエルは6日、ラファ東部に戦車や兵員を投入。エジプトとの間の検問所を制圧・閉鎖した。(c)AFP