【5月11日 CGTN Japanese】中国東部の浙江省義烏市に住む王さんは「90後(1990年代生まれ、20代から30代前半)」の熱心な医師ですが、毎日の勤務が終わってから、屋台主に変身します。

 王医師は毎晩、忙しい勤務を終えると着替えをし、厳選した食材を携えて、もう一つの職場へ赴きます。「時間がある時に好きなことをするのがずっと夢だ。屋台の経営は単なる兼職ではなく、生き方に対する姿勢であり、より多くの人と交流して楽しみを分かち合うあり方だ」と王医師は笑いながら話しました。

 王医師の屋台は義烏市の繁華街にあり、狭いながらも人気店舗です。心を込めて経営する屋台は、洗練された美味しい軽食で喜ばれています。また、王医師の心を込めた仕事ぶりはいつも通行人の目を引きつけています。

 王医師によれば、毎日の売上高は1500元(約3万2300円)ぐらいで、多いとは言えませんが、努力して報酬を得ることを実感できます。さらに重要なのは、屋台の経営を通じて、もう一つの生活を体験できて様々な人と交流することによって、多彩で豊かな暮らしを感じられることです。また、王医師の目標は今後、小さな店を開くことです。

 屋台の仕事を経験して、王医師は本業を一層大切にするようになりました。医師として、命が危険にさらされた患者を救うことの重責を痛感しており、「仕事は辛いが、患者が完治して退院する姿を見るたびに、たとえようのない慰めを感じて誇りに思う。医師という人は他人を助けることで自己実現ができる。屋台の仕事によって生活をさらに理解し、自分の持つすべてをより大切にすることができる」と説明しました。

 王医師のことについて、医術が優れる上に、余暇に屋台の仕事で収入を得ているとして、「万能医師」と称賛する人が大勢います。自分の夢を追う王医師の前向きな生活態度に感心する人もいます。沢山の若者が王医師のように、忙しい仕事以外に趣味を通じて達成感を得ることに憧れています。 (c)CGTN Japanese/AFPBB News