【4月30日 AFP】ラグビーイングランド代表のナンバー8のビリー・ヴニポラ(Billy Vunipola)が、スペイン・マヨルカ(Mallorca)島で警官を負傷させたとして逮捕され、罰金を科されたとスペインの裁判所が29日に明らかにした。

 31歳のヴニポラは、マヨルカ島パルマデマヨルカ(Palma de Mallorca)のバーで騒動を起こし、警官にテーザー銃で撃たれたとされる。地元紙ウルティマ・オラによると、ヴニポラはテーザー銃で2度撃たれ、警官8人がかりで取り押さえられて手錠をかけられたという。

 ヴニポラは28日の事件後に裁判所に出廷した。裁判所は、ヴニポラが自身を抑えようとした警官にけがをさせたとして、「暴行罪1件と傷害罪1件」で有罪判決を下し、被害者への損害賠償金500ユーロ(約8万5000円)と罰金240ユーロ(約4万円)の支払いを命じたと発表した。

 ヴニポラ本人もX(旧ツイッター)で、「日曜日(28日)にマヨルカのクラブを出るとき、不運な誤解があって手に負えない状況になった」と事件を認めつつ、「暴力やけんかはなく、びんや椅子などを使って誰かを脅したりもしていない」と弁明。また、スペイン警察の捜査が終了したことを受けて英国に戻ることを明らかにし、事件の関係者に対して「心より謝罪する」とつづった。 

 所属するイングランド・プレミアシップのサラセンズ(Saracens)は、この件に内部で対応する意向を示した。ヴニポラは今季終了後にサラセンズを退団する見通しとなっており、仏リーグ・トップ14のモンペリエ(Montpellier Herault Rugby)への移籍が取り沙汰されている。

 ヴニポラは2013年のアルゼンチン戦でイングランド代表デビューを果たし、これまで通算75キャップを記録している。(c)AFP