【4月25日 AFP】フランス国立人口研究所(INED)は24日、同国で100歳以上の高齢者「センテナリアン」の数が急増していると明らかにした。

 INEDの報告書によると、100歳以上の人口は、1970年の約1000人から、2000年には約8000人、今年初めには約3万1000人と「目覚ましい」増加を見せている。現在の傾向が続けば、2070年までに20万人に達する見込み。

 一方、フランスでは1980年代後半まで110歳以上の高齢者「スーパーセンテナリアン」はいなかったが、2022年には39人が110歳以上で死亡した。うち38人は女性だったという。

 ただし、報告書の著者の一人、フランス・メスル(France Mesle)氏はAFPの取材に対し、「超高齢者の増加は目を見張るものがある」と述べながらも、その数は人口統計学的に見ればまだ「ごくわずか」だと付け加えた。

 フランスの人口は約6800万人で、20%以上を65歳以上の高齢者が占めている。また国立統計経済研究所(INSEE)によると、昨年は100歳以上の数が欧州連合(EU)最多となった。女性の平均寿命もEU加盟国中最長で、2022年は85.2歳だった。

 世界で118歳以上と認定された4人のうち2人はフランス人女性だ。1人は1997年に史上最高齢の122歳164日で亡くなったジャンヌ・カルマン(Jeanne Calment)さん。もう1人は昨年、119歳の誕生日を目前にして亡くなった修道女、リュシル・ランドン(Lucile Randon)さんとなっている。存命中のフランス最高齢とされるマリーローズ・テシエ(Marie-Rose Tessier)さんは現在、113歳11か月だ。

 110歳以上の高齢者を研究するローラン・トゥーサン(Laurent Toussaint)氏によれば、彼らは概して農業など肉体労働に従事し、食生活も健康的だった。(c)AFP