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【04月24日 KOREA WAVE】「5年で1億ウォン(1ウォン=約0.11円)を集めることを目標に、積み立て預金口座4口に毎月200万ウォンほど貯金しています。最近は何でも高くて、何も考えずに使ったら一銭も貯められない気がするんです」

韓国で最近、物価高が長期化し、MZ世代(1980年代~2000年代初旬の生まれ)を中心に財布の紐を引き締め、一生懸命貯蓄をしようとする人が増えている。かつてMZ世代が「フレックス(flex)」を楽しんだのとは全く異なる。物価高による経済不安が大きくなったため、消費を抑える代わりに、未来に備えるために貯蓄を増やそうとするものだ。

◇2億ウォン貯めた1999年生まれ…「『ケチ』という否定的なイメージは昔の話」

会社員のクァク・ジヒョン(25)さんは比較的早い、25歳という年齢で2億ウォンの貯蓄に成功した。成人になってすぐに就職し、6年で2億ウォンを貯めたわけだ。クァクさんは2億ウォン達成の瞬間を「言葉では言い表せない成長の喜び」と回想した。

クァクさんは、資産管理プラットフォーム「バンクサラダ」を利用して、6年間、家計簿をつけてきた。「ケチ」が否定的なイメージだった過去とは異なり、最近の青年層も貯蓄の美徳に気づきつつあるとみる。

クァクさんは「20代前半までは節約したりお金を貯めたりすると色眼鏡をかけて見る人が多かったので、むしろ隠して生きてきた。最近は私を見て“お金を貯める動機づけになった”と、貯蓄ノウハウや家計簿の作成の仕方を尋ねる人が多くなった」と話した。

このように物価高の影響で、たとえ一銭でも大切にし、不必要な消費をやめて預貯金を増やそうとする青年層が増えている。結婚、育児、マイホーム購入などの理由はさまざまだが、最近のように経済不安が大きい状況で未来の不確実性を最小化しようという共通点がある。

昨年就職した会社員のユさん(25)も、4つの口座で月給の7割相当の200万ウォンを貯蓄している。「5年間で1億ウォン貯めることを目標にした。就職してすぐに5年、3年、1年、6カ月満期の計4口の積金を始めた」そうだ。

「やりたいことは多い。でも未来に対する漠然とした不安感があり、ひとまずお金を貯めている。最近は何でも高いので、何か買いたくても結局あきらめて貯蓄することになる」

◇物価高、財布の金がどんどんなくなる

会社員のファンさん(33)も最近、積立金を始めたという。物価が上がったため、以前と同じように消費していては知らず知らずのうちにお金が減ってしまう。

「金利が上がり賃貸住宅保証金の伝貰(チョンセ)貸出利子が40万ウォンから68万ウォンに上がった。特にたくさん使ったわけでもないのに支出が増え続け、このままではいけないと思って積立預金を始めた」

貯蓄をはじめとする財テクは選択ではなく、必須なことという。

会社員のイさん(33)は最近、靴を利用して投資する「シューテック(シューズ+財テク)」という副業を始めた。限定版の靴を買って、プレミアムをつけて転売するやり方だ。「不安定な老後を過ごしたくない。子どもたちにしてあげたいことは全てしてあげたい」というのが動機だ。

MZ世代の資産形成に対する関心が増え、青年たちのために個別に金融相談を受け付けるプログラムも登場した。ソウル市が運営する「ヤングテックプログラム」が代表的だ。

昨年、このプログラムに参加して3回、金融相談をしたというAさん。「お金をどのように貯めるべきか悩んでいたので参加してみた。現在の資産状態とポートフォリオの問題点を診断し、どのように貯めなければならないのかとか、月の目標額まで設定してくれて良かった」という。【news1 ホン・ユジン記者】

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