【4月19日 AFP】国連安全保障理事会(UN Security Council)は18日、パレスチナの国連正式加盟を勧告する決議案を否決した。アルジェリアが提出した決議案には、理事国15か国のうち12か国が賛成したが、2か国が棄権、常任理事国の米国が拒否権を行使した。

 米国の拒否権行使について、パレスチナ自治政府(PA)は同日、中東を「奈落の底」に突き落とす「攻撃」だと強く非難した。

 パレスチナ自治政府議長府は声明で、米国の中東政策は「国際法に対する露骨な攻撃であり、われわれに対する大量虐殺戦争の追求を奨励するものだ」と批判。

 拒否権発動は、イスラエルがパレスチナ国家と共存する「2国家解決案」を支持すると主張する一方で、「この案の遂行を妨げる」という「米国の政策の矛盾を暴露している」と指摘した。

 パレスチナは2012年に国連の「オブザーバー国家」として認められた後、正式加盟を目指してきた。加盟が実現した場合、「パレスチナ国家」が事実上、承認されることになる。(c)AFP