【4月17日 CGTN Japanese】中国国家文物局は16日、中国中部・安徽省にある武王墩墓の遺跡で重要な考古学的進展があったと発表しました。現段階では、武王墩墓は今から2000年以上前の戦国末期に楚の国が寿春城に遷都した後の楚の「王級墓葬」と推定されています。

 武王墩墓は安徽省淮南市に位置し、主墓(1号墓)、墓園、車馬坑、副葬墓、祭祀坑など重要な遺跡が現存しています。

 現在、主墓(1号墓)の発掘が行われており、これは考古学的に発掘された楚の国で最もレベルの高いクラスの墓でもあり、暫定的に、戦国時代(紀元前475-221年)末期の楚国が寿春城に遷都した後の王クラスの墓である可能性が推定されており、既に青銅製の礼器、生活用器、木製の人形、楽器などが出土しています。

 武王墩1号墓、つまり現在発掘中の主墓を中心として、周囲には副葬墓、副葬坑、祭祀坑などの重要な遺跡が分布しており、主墓に近い西側には長さ147メートルの大型車馬坑も発見されました。

 2015年から2018年にかけて、武王墩墓が盗掘に遭ったことから、2020年に緊急の発掘がスタートしました。これまでの発掘で、墓室の構造は既に明らかになっており、墓穴の深さは19メートル、底部は一辺の長さが約22メートルで、中間の区域には巨大な木を使った九つの墓室が建てられ、そのうち東、南、西、北の方向にある八つの側室にはそれぞれ銅製の礼器、生活用器、木製の人形、楽器などの文化財が収められていました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News