【4月17日 Xinhua News】中国海南省で13日から開催されている第4回中国国際消費品博覧会では、例年以上にグリーン(環境配慮型)と低炭素の理念が強調されている。

 各展示エリアにはリサイクルを掲げた優れた商品が並ぶ。パビリオンと関連施設でグリーン電力を100%使用し、展示や設営、移動、飲食、物流などあらゆる場面で環境に配慮した再利用可能な材料を活用している。

 米ファッションブランド「コーチ」が展開する新たなサブブランド「Coachtopia(コーチトピア)」は、製品と共にリサイクル可能なさまざまな革の端材も展示。ブース担当者は「地球の資源は減少しつつある。デザイナーは金属パーツの使用を減らすことで、『循環』と『ファッション』を融合させ、消費者にグリーン・低炭素の理念を伝えている」と語る。博覧会の理念は、より多くのグリーン・低炭素製品を生み出している。従来の消費財に小さな工夫を加え、二酸化炭素(CO2)削減につなげた製品が多くのバイヤーを引き付けていた。

 ファッション展示エリアのスタッフは「製品を企画する前に若い世代の消費者から多くの提案を受けた」とした上で、「デザインはもはやデザイナーだけのものではなく、衣料品には環境保護とファッションに対する消費者の意識も溶け込んでいる」と話した。

 消費者にCO2排出量削減を根付かせるため、電子商取引(EC)オンラインサイトの唯品会(ビップショップ)は2030年までに事業活動でカーボンニュートラルを達成するという目標を示した。展示エリアの担当者は、生産者と消費者の両側からCO2削減を推進するため、同サイトが「炭素アカウント」を開発し、運用を拡大していると説明。「理念の変化は、消費者により多くのグリーンで環境に優しい製品の選択肢をもたらすだろう」と述べた。

 科学技術の後押しを受け、より多くの企業が良質なグリーン製品を生産、発売する方向で開発を進めている。2回目の参加となるドイツ清掃機器大手ケルヒャーは、特許取得済みのスプレー抽出技術を採用し、布製品の洗いにくさを解消するリチウム電池式布地洗浄機を出品。中国のスポーツ用品メーカー泰山体育産業集団は独自開発した「呼吸する人工芝生」を再登場させた。製品は摩擦でマイナスイオンを放出し、空気の浄化と環境美化に役立つとして、スポーツの場だけでなく、庭園やベランダ、屋上などに利用シーンを広げている。

 グリーン・低炭素の理念は幅広い消費者に受け入れられている。需要に応えようと、グリーン・環境保護・持続可能性を製品の核心的競争力と見なす企業がますます増えている。

 海南国際経済発展局の担当者は「消費品博がグリーン・低炭素消費の新たなトレンドを世界に示す窓口となっている」と述べ、博覧会というグリーン消費イノベーションの試験場を活用し、国内外から出展したより多くの企業がグリーン発展の実現に向けて転換を加速していると紹介した。(c)Xinhua News/AFPBB News