【4月12日 AFP】米電子機器大手アップル(Apple)は11日、一部のiPhone(アイフォーン)ユーザーから、メッセージに「エルサレム(Jerusalem)」と入力すると、パレスチナ旗の絵文字が表示されると指摘されている問題について、ソフトウエアのバグが原因だと説明し、オペレーティングシステム(OS)の次回アップデートで修正すると発表した。

 パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で戦闘が続く中、反イスラエル的な偏見ではないかと批判されていた。

 アップルはAFPに対し、この問題はソフトウエアのバグが原因で、意図的なものではないと述べた。

 英国のテレビ司会者レイチェル・ライリー(Rachel Riley)氏がSNSでこの問題を指摘したことから、エルサレムの帰属をめぐる議論が再燃した。エルサレムをめぐっては、イスラエルとパレスチナの双方が自らの「首都」だと主張している。

 ライリー氏はX(旧ツイッター)への投稿で「イスラエルの首都『エルサレム』と入力すると、パレスチナ旗の絵文字が表示される」と投稿し、アップルに説明を求めた。

 同氏は、他の国の首都名を入力しても、国旗の絵文字は表示されないとも指摘。

「イスラエルに関するダブルスタンダード(二重基準)を示すことは反ユダヤ主義の一形態であり、それ自体がユダヤ人に対する人種差別の一形態だ」と批判した。

 エルサレムという言葉に関連してパレスチナ旗の絵文字が出るようになったのは、iPhoneのOSが最近アップデートされて以降だとライリー氏は指摘している。

 ライリー氏は投稿に「反ユダヤ主義の世界的な台頭を憂慮するユダヤ人女性」と署名した。(c)AFP