【4月9日 AFP】ウクライナのヘルマン・ハルシチェンコ(German Galushchenko)エネルギー相は8日、ロシア軍による電力網への攻撃が激化しており、ここ数週間で火力発電所の最大80%と水力発電所の50%強に加え、多数の変電所が標的になったと明らかにした。

 ロシアの侵攻を受ける前には、ウクライナの電源比率は石炭、天然ガス、原子力がほぼ同じで、水力発電の割合は低かった。国内最大のザポリージャ(Zaporizhzhia)原発は、侵攻開始直後からロシアに占拠されている。

 ロシア軍は3月下旬以降、ウクライナの電力網を毎日のように攻撃しており、北東部の都市ハルキウ(Kharkiv)では大規模な停電が発生した。

 ハルシチェンコ氏はキーウでの記者会見で、ロシア軍による最近の攻撃規模は「わが国のエネルギー部門を標的としたものとしては(侵攻以降)最大だ」と指摘。

「兵器の性能が上がっている」とし、ロシア軍は現在、イランが開発した爆発物搭載型のドローン(無人機)やミサイルを使用して1回の攻撃の破壊規模を拡大していると述べた。(c)AFP