【4月9日 Xinhua News】世界的総合モーターメーカーのニデック(旧日本電産)グループはこのほど、中国浙江省嘉興市の平湖経済技術開発区に初のハーモニックドライブ減速機生産ラインを建設するため、1千万ドル(1ドル=約151円)増資した。同グループが1999年に平湖に進出して以来、これが33回目の増資および生産拡大となる。

 ニデックグループは、世界中にグループ企業約300社を擁し、中国には計96社のグループ会社がある。総合電機製品メーカーとして、小型から大型まで各種モーター製品を生産し、「回るもの、動くもの」全般について専門的なサービスを提供している。

 同グループは平湖にモーターや自動車、サービスなどの分野で関連企業17社を設立し、総投資額は14億8千万ドルに上る。平湖はニデックグループにとって、中国で最も広く事業展開し、投資額が最大で企業数が最多の都市でもある。

 なぜ同グループは浙江省北部の小さな町、平湖をこれほど気に入っているのだろうか。グループの担当者は、上海市に隣接する平湖市の立地優位性に加え、整った産業基盤と質の高いビジネス環境があることを理由に挙げる。

 平湖は企業の発展をより的確に支援するため、外資系企業との恒常的な対話メカニズムを確立して、発展に向けた企業の要望を理解し、発展のための良好なビジネス環境の構築に全力で取り組んでいる。例として、標準工場建屋のニデックマシンツール向けカスタマイズや、電力ピーク時におけるグループ企業への電力の安定供給確保、グループ企業の質の高い人材育成用カスタマイズサービスの強化支援などが挙げられる。

 ここ数年、平湖は100社近い日本式の特色ある飲食企業や星付きホテルチェーンを誘致してきた。また、日系企業の従業員の分布特性を考慮して、日本人会や自動車部品協会などのプラットフォームを設立し、平湖に投資し働く日本人同士が相互交流するための懸け橋を築いている。(c)Xinhua News/AFPBB News