【4月5日 AFP】マダガスカルは、児童レイプ犯の去勢を可能にする法案を批判した欧州連合(EU)大使の交代を要請した。

 マダガスカル議会は2月、未成年者をレイプし有罪判決を受けた場合に化学的または物理的な去勢を認める法案を可決した。これに対し、国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は「残酷で非人道的、尊厳を傷つける」と非難した。

 数週間後、これまでもマダガスカル政府を批判してきたEUのイザベル・デラットル・バーガー(Isabelle Delattre Burger)駐マダガスカル大使は記者会見で、この法案はマダガスカル憲法にも国際規範にも反していると非難した。

 この発言を受けて、マダガスカル外務省は同大使を呼び出した。

 欧州委員会(European Commission)の報道官が4日、AFPに語ったところによると、マダガスカル政府はEUに大使の交代を要請した。

 一方、マダガスカル外務省の報道官は、大使の交代を求める書簡を「公にすべきではなかった」と述べ、それ以上のコメントを避けた。

 最高憲法裁判所は2月末、同法案の物理的去勢については有効と判断したが、科学的去勢については「一時的かつ可逆的な性質」のため「性犯罪者を永久に無力化」できないとして除外した。(c)AFP