【4月7日 Xinhua News】中国湖北省地質科学研究院は2日、研究チームがこのほど同省十堰市鄖西(うんせい)県北西部で地質調査を実施した際にデボン紀の典型的なサンゴ化石を数多く発見し、中国中部を東西に貫く秦嶺山脈がかつて海から陸へと変化したことを示す重要な物的証拠が得られたことを明らかにした。

 同院古生物化石研究センターの趙璧(ちょう・へき)主任によると、今回見つかったサンゴ化石は主にデボン紀中・後期の海成層に存在し、サンゴの種類は10種類余りに及ぶ。群体サンゴが主体で、埋蔵面積は300平方キロ以上と広く、広範囲な古代海洋生物による造礁の特徴が示されているという。

 趙氏は「同県北西部の山地は3億5千万年前、『太古のグレートバリアリーフ』だった」と指摘。サンゴは地球上で最も古い海洋生物で、最も有名な海洋造礁生物の一つであり、今から4億1900万~3億5900万年前のデボン紀が地球の歴史上で重要な時期であるとともに、地史学上最も重要なサンゴの造礁期だったと説明した。また、今回のサンゴ化石の大規模な発見は、秦嶺山脈の広い範囲が山脈形成前は海の底にあり、なおかつ現地は古代サンゴが浅海に大規模なサンゴ礁を形成する重要な区域だったことを物語っているとの見解を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News