慈善団体職員死亡で攻撃認める イスラエル大統領
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【4月3日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で食料支援を行っていた米慈善団体「ワールド・セントラル・キッチン(World Central Kitchen、WCK)」の職員ら7人がイスラエル軍の空爆で死亡したことについて、同国のベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は2日、「意図しない」自軍の攻撃によるものだと認めた。
死亡したWCK職員らは前日、ガザ中部のデイルアルバラ(Deir al-Balah)の倉庫に支援物資を届けた後、2台の車両で非戦闘地区を移動していたところを空爆された。職員の国籍は英国3人、オーストラリア、ポーランド、米・カナダ各1人。パレスチナ人運転手も犠牲になった。
ネタニヤフ氏は「悲劇的な事案」であり、徹底調査すると述べた。ただ、謝罪はしなかった。
一方、イツハク・ヘルツォグ(Isaac Herzog)大統領はWCK創設者のホセ・アンドレス(Jose Andres)氏に「深い悲しみと心からの謝罪」を伝えた。
アンドレス氏はスペイン系米国人。ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領はこの日発表した声明で「怒りと悲しみ」を表明。「昨日のような事案は絶対に起きてはならない。イスラエルは民間人を十分に保護していない」と強い調子で非難した。
国連(UN)人道問題調整室(OCHA)のマーティン・グリフィス(Martin Griffiths)室長(事務次長)も、亡くなった職員らは「飢餓に直面している人々に食料を届けようとして命を落とした英雄」だとたたえる一方、イスラエルに対しては「憤り」を表明した。(c)AFP/Adel Zaanoun with Fiachra Gibbons in Jerusalem