WTOが中国の勝訴認める オーストラリアは受け入れを表明
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【3月29日 CGTN Japanese】世界貿易機関(WTO)は26日、中国の風力発電タワー、鉄道のホイールハブ(車軸の中心にある部品)、ステンレス水槽の3製品に対するオーストラリアの反ダンピング措置がWTOの規則に違反していると裁定しました。これに対してオーストラリアは、裁定後直ちに発表した声明で、同裁定を受け入れると表明しました。
関係者によりますと、オーストラリアはすでに中国製風力発電タワーへの貿易措置の取り消しを決めた後、残りの二つの製品への関連措置も取り消す可能性があります。これはオーストラリアが中国と引き続き二国間経済貿易関係の正常化の深化を推し進め、協力の中で互恵・ウィンウィンを実現することを意味しています。
WTO専門家グループの26日の裁定報告書によると、中国は2021年6月に、中国原産の輸入風力発電タワー、鉄道のホイールハブ、ステンレス水槽に対してオーストラリアが反ダンピングと反補助金措置を実施したとして、WTOに提訴しました。これについて専門家グループは、「オーストラリアの調査機関の反ダンピング委員会が出した関連調査には『欠陥があり』、反ダンピング協定の一部の条項と一致しない」として、関連措置の修正または撤回を提案しました。
アナリストは、同裁定報告書は事実上、最終報告書に相当すると指摘した上で、「オーストラリアが中国関連製品の反ダンピング措置を取り消せば、WTOの裁定を実行する上で最善の方法だろう。より重要なことは、欧米諸国や地域で中国に対する貿易調査が頻繁に実施され、差別的な手法で調査の結論が出されている状況の下、今回のWTO裁定は警鐘を鳴らしたことになるだろう」と分析しています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News