中国では「クルーズ船経済」が急発展中
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【4⽉3⽇ Peopleʼs Daily】3月5日早朝、4200人余りを乗せた「愛達・魔都号(Adora Magic City)」と2000人余りを乗せた「ウエステルダム(Westerdam)」がゆっくりと上海呉淞口国際クルーズ港に到着した。すでに停泊していた船「ピアノ・ランド(鼓浪嶼号)」「ブルードリームスター(藍夢之星)」と共に、同じ波止場にクルーズ船4隻が「そろい踏み」する状態になった。
中国では観光が回復するにつれ、クルーズ船の人気も高まっている。欧州を拠点にするMSCクルーズの黄瑞玲(Huang Ruiling)中国区総裁によると、同社が中国人向けに発売した2024年の世界一周航路はすでに完売した。
大型クルーズ船は娯楽施設も充実したホテルでもある。クルーズの魅力は旅の途中にもある。乗客は船内の快適な環境だけでなく、海風を感じ、海の日の出と日の入りを楽しむこともできる。
クルーズライン国際協会(CLIA)によると、2023年に世界でクルーズ船を利用した観光客は2019年比6%増の延べ3150万人に達した。経験則によれば、ある国や地域の1人当たりGDPが6000~8000ドル(約91万~121万円)に達すると、「クルーズ経済」は急発展する。中国の1人当たりGDPは2012年にクルーズ経済が急発展する圏内に入った。
中国市場を初めて開拓したクルーズ船はイタリアの「コスタ・アレグラ(Costa Allegra)」で、2006年に中国への入港を開始して約半年内に中国人客1万8000人が利用した。中国は2019年末時点で、米国に次ぐ世界第2位のクルーズ市場となった。2035年までには世界で最も活気のある市場の一つとなり、クルーズ船の年間利用者数は1400万人に達すると見込まれている。
クルーズの旅が普及するにつれ、利用者が求める水準も高くなった。前出の黄総裁によると、観光客はより豊かな旅の時を過ごし、旅先の文化をより深く体験することを期待するようになった。また、若い観光客の割合が増えており、船室や飲食、娯楽などに、より深く満足することを求めるようになった。
クルーズの旅で中国を訪れる人も多い。ドイツの会社が運用するクルーズ船「MS EUROPA」はこのほど天津(Tianjin)に到着し、300人以上の外国人客が北京(Beijing)や天津を観光した。船の停泊中に長城(Great Wall of China)の天津市内部分を訪れ、付近の民宿で宿泊体験をした客もいた。同船は天津市がクルーズ旅行の受け入れを再開してから初めて入港した国際クルーズ船だった。2024年には天津にクルーズ船60隻が入港する計画だ。観光客数は延べ約18万人に達する。天津税関などはクルーズ船利用者の入国審査の簡素化などで便宜を図る。
世界的クルーズ会社のバイキングクルーズはこのほど、中国行きの航路4路線の導入を発表した。初就航は秋で、中国に到着後は10~20日をかけて北京、上海、香港などの都市を巡る。乗客は歴史や文化を紹介してもらい、さらに美食を楽しむなどで、中華の真髄をより深く堪能するはずだ。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News