【3月26日 AFP】米ニューヨーク州地裁の判事は25日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領が不倫相手のポルノ俳優に口止め料を支払ったとされる事件の刑事裁判について、来月15日に初公判を行うと決定した。

 トランプ氏は2016年の大統領選前に不倫相手とされるポルノ俳優に口止め料を支払い、もみ消しを図った疑惑などに絡む34の罪状で起訴されている。初公判のさらなる延期は認められなかった。

 今年の大統領選で共和党の候補指名が確定したトランプ氏は地裁決定を受け、自身が直面している一連の訴訟について、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領による「選挙妨害」だと非難。「選挙戦の最中にどうしたら裁判に臨めるというのか」「不公平だ」と述べた。

 口止め料支払い疑惑をめぐる裁判で証言台に立つつもりはあるかとの記者団からの質問には、「証言することに何の問題もない」と答えた。

 一方、トランプ氏はこの日、資産総額などを偽って不正利益を得た罪で巨額の支払いを言い渡され控訴中の別の民事事件に関し、資産差し押さえを回避するために必要な保証金の大幅減額を勝ち取った。

 ニューヨーク州高裁はトランプ氏側に対し、4億6400万ドル(約700億円)を25日までに納付するよう求めていたが、1億7500万ドル(約260億円)に減額するとともに、納付期限も10日間延期する判断を下した。(c)AFP/Maggy Donaldson with Chris Lefkow in Washington