【3月15日 AFP】ジンバブエの首都ハラレ近郊の治安判事裁判所は14日、キリスト教系カルトの指導者と信者7人を、子どもの権利侵害と埋葬関連法違反で訴追した。警察は先に、教会の農場で200人以上の子どもが働かされていたと発表していた。

 教会指導者で「自称預言者」のイシュマエル・チョクロンゲルワ(Ishmael Chokurongerwa)被告(56)と信者7人は12日、「未成年への虐待を含む犯罪行為」の疑いで逮捕されていた。

 警察は今週、ハラレ郊外にあるチョクロンゲルワ被告の農場を強制捜査し、農場で暮らしていた子ども251人を発見した。

 子どもたちは「教団指導者の利益のために、さまざまな肉体労働をさせられていた」という。また、学校に行く代わりに「生活スキルを教えられ」「安い労働力として酷使されていた」としている。

 子ども251人のうち、出生証明書があったのは5人だけだった。

 警察の担当者はAFPに、信者らは薬の摂取や医療機関の受診を禁じられていたと話した。

 チョクロンゲルワ被告の教会には墓が16基あり、成人9人と幼児7人の遺体が見つかった。埋葬は無許可で行われていた。

 現地ラジオが今週インタビューした元信者によると、チョクロンゲルワ被告は、世間から隔絶された農場に数百組の家族を住まわせていた。

 同被告は2015年にも、信者を扇動して警察とジャーナリストを襲撃させたとして有罪となり、禁錮5年を言い渡されていた。(c)AFP