【3月13日 AFP】広島県福山市の金属めっき加工工場で10日夜、有害物資が含まれる液体の槽に落ちた猫が逃げた。市は地元住民に対し、猫を見つけても触らないよう呼び掛けている。

 従業員が11日朝に出勤し、槽の近くに猫とみられる足跡があるのを見つけた。同工場が公開した防犯カメラの映像には、猫が工場から出ていく様子が映っている。

 深さ3メートルの槽に入っていた液体に含まれる六価クロムは、発がん性があり、皮膚炎を引き起こす恐れがある。

 同工場の従業員はAFPの取材に対し、「すぐに警察に通報し、福山市と工場の近隣住民に知らせた」「猫などの小動物の侵入を防ぐ対策はこれまで講じていなかったが、今回の件で必要性に気付かされた」と話した。

 市は、異常のある猫を見つけても、絶対に触らず、直ちに警察に通報してほしいと呼び掛けている。

 12日午後時点で、目撃情報は報告されていない。(c)AFP