【3月6日 AFP】ウクライナは5日、ロシアに併合された南部クリミア(Crimean)半島に近い黒海(Black Sea)で、ロシア軍の哨戒艇を撃沈したと発表した。

 ウクライナ国防省情報総局(GUR)はロシア軍の哨戒艇「セルゲイ・コトフ(Sergei Kotov)」への夜間攻撃とされるモノクロ動画を公開した。船体の側面にウクライナ軍の無人艇が接近した後、大きな爆発が起き、火煙と共に破片が舞い上がる様子が映っていた。

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は「ロシア人にとって安全な港は、もはや黒海には存在しないし、これからも決して存在しない」「ウクライナ軍が戦力を十分発揮すれば、ロシア人にとって安全な場所は空にも存在しない」と述べた。

 夜間攻撃ついて、ロシア政府は反応していないが、軍と関係の深い軍事ブロガーたちが攻撃があったことを認めている。その一部からは、ロシア海軍の自衛力の欠如を冷笑する声も上がった。

 ロシア人軍事ブロガーの一人で、ウクライナ侵攻を支持するユーリ・ポドリャク(Yuri Podolyak)氏は5日、黒海におけるウクライナ軍の攻撃がまた成功したことで、モスクワの軍指導部は「ダチョウモード(現実逃避)」に陥っていると非難した。

 ウクライナ側はロシアによる侵攻開始以来、ロシア黒海艦隊の3分の1以上に当たる少なくとも25隻を無力化したと主張している。(c)AFP/Victoria LUKOVENKO