【3月3日 AFP】フランス中部リヨン(Lyon)近郊で2日、環境保護活動家グルーが有機フッ素化合物「PFAS(ピーファス)」の生産停止を訴えて化学工場の敷地に侵入し、8人が逮捕される騒ぎがあった。

 環境保護団体「絶滅への反逆(Extinction Rebellion)」と「ユース・フォー・クライメート(Youth for Climate)」のメンバーがフェンスを破り、仏化学大手アルケマ(Arkema)のピエールベニット(Pierre-Benite)工場に乱入した。

 団体の報道担当者によると、約300人が抗議に参加した。警察は約150人としている。

 同担当者はAFPに対し、「われわれはアルケマによる『フォーエバー・ケミカル(永遠の化学物質、PFAS)』のローヌ(Rhone)川への廃棄を阻止したい」と説明。「ここで秘密裏に行われていることを公にしたい」とも語った。

 同工場の近くでは、空調大手のダイキン工業(Daikin)が新工場建設を計画しており、地元住民の反対に遭っている。地元当局は、「2024年末までに界面活性剤としてのPFASの使用停止を2022年9月に命じられたアルケマと違い、ダイキンの新工場ではPFASの水系への流出はない」としている。(c)AFP/Celine CASTELLA/Sylvain THIZY