【3月5日 Xinhua News】第91回ジュネーブ国際モーターショーの一般公開が2月27日、スイスで始まった。上海汽車集団や比亜迪(BYD)などの中国勢は新エネルギー車(NEV)の新モデルを多く出展し、注目を集めている。会期は3月3日まで。

 上海汽車集団は26日のメディアデーに、電子商取引(EC)のアリババ集団などと共同設立した電気自動車(EV)メーカー、智己汽車科技(IM Motors)の自主ブランド「智己(IM)」や、傘下ブランド「名爵(MG)」の新エネ車10モデルを披露した。電動スポーツカー「MG Cyberster(サイバースター)」と固体電池を搭載予定のEVセダン「智己L6」は来場者から人気だった。

 MGスペイン・ポルトガル支社のペドロ・ガルシア副総裁は新華社の取材に応じ、高効率な内燃機関(エンジン)車とハイブリッド車、特にEV分野で多くの先進技術を有しており、「われわれは製品面で明らかな競争優位性があり、信頼性、価格優位性、技術イノベーションに反映されている」と語った。英国、スペイン、フランス、イタリア、ドイツなど欧州各国で好成績を収め、コンパクトEV「MG4 EV」の23年の欧州販売台数は10万台を超えたとし、MGは今年、世界販売100万台を目指すと述べた。

 BYDはメディアデーの発表会で、独自開発したハイブリッド技術「DM-iスーパーハイブリッドシステム」を欧州の消費者に初披露するとともに、同技術を搭載した「SEAL U DM-i」を公開した。今年第2四半期(4~6月)に欧州で発売予定。ユーザーの多様な移動需要を満たし、高効率・省エネの運転体験を提供する。傘下の高級新エネ車ブランド「仰望(YangWang)」も欧州で初公開し、旗艦モデルとなるオフロードSUV(スポーツタイプ多目的車)「仰望U8」を出展した。

 BYD欧州自動車販売事業部の舒酉星(じょ・ゆうせい)総経理は「われわれは16年前のジュネーブ国際モーターショーで、初代のデュアル・モード(DM)技術を公開した。技術開発を繰り返し、今回は革新的なDM-iスーパーハイブリッド技術を出展し、欧州の消費者に体験してもらいたい」と述べた。

 ドイツのベルギッシュ・グラートバッハにある研究所「自動車管理センター(CAM)」のトップ、ステファン・ブラッツェル氏は、自動車産業構造の再構築が進みつつあり、複数の新しいブランドは電動化とデジタル化の変革で真っ先に頭角を現すとの見方を示した。米テスラは足場を固めており、BYDやMGなどの中国勢も欧州市場で引き続き成長する力があるとした。(c)Xinhua News/AFPBB News