伊ポンペイで新たなフレスコ画出土 神話の場面を描写
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【3月2日 AFP】2000年近く前の西暦79年のベスビオ山(Mount Vesuvius)の噴火によって消滅したイタリア・ポンペイ(Pompeii)の遺跡で1日、神話の一場面を描いた色鮮やかなフレスコ画が出土した。
フレスコ画は、「レダの家(House of Leda)」と呼ばれる邸宅周辺の修復作業中に発掘された。
最も目を引くのは、ギリシャ神話に登場するプリクソス(Phrixus)と双子の妹ヘレー(Helle)が、黄金の羊に乗って継母イーノー(Ino)から逃げる場面の描写だ。プリクソスは雄羊にまたがっているが、ヘレーは海に落ちている。
ポンペイ考古学公園のガブリエル・ツフトリーゲル(Gabriel Zuchtriegel)事務局長は、「古代ギリシャ時代からの海を渡る2人の難民」と表現した。
額縁が描かれているように見えるフレスコ画の他に、静物画や女性の肖像画数点も新たに出土した。いずれのフレスコ画も、火山灰を除去した後に修復される予定。
レダの家の発掘調査は18世紀に開始され、全容復元を目指して2018年に再開された。(c)AFP