尹氏家屋=ソウル市(c)NEWSIS
尹氏家屋=ソウル市(c)NEWSIS

【03月01日 KOREA WAVE】1919年ごろに建てられ、長い間忘れられ毀損されていたソウルにある「玉仁洞(オギンドン)尹氏家屋」が新装後、来年上半期に市民に公開される。

玉仁洞尹氏の家屋は、親日派、尹徳栄(ユン・ドクヨン、1873~1940)が妾のために建てた韓屋だ。

尹徳栄は純貞孝皇后尹氏=純宗皇帝の継妃=の伯父。過去にはこの家屋が純貞孝皇后尹氏の生家と間違って伝えられ、1977年に民俗文化財第23号に指定された。だが、事実関係が究明された後、文化財から解除され、長い時間、毀損・変形されたまま空き家状態で放置されている。

ソウル市は2022年末に家屋を買い入れ、昨年11月から建築家キム・チャンジュン氏、財団法人アルムジギとともにネガティブヘリテージ(否定的文化遺産)である尹氏家屋を、開かれた空間にするための「玉仁洞尹氏家屋リモデリングプロジェクト」を推進している。

現在、設計中であり、来年上半期の工事竣工を目標にしている。市は玉仁洞尹氏家屋の価値とその中に込められた話、リモデリングプロジェクト推進過程などの内容を盛り込んだ「再び開く尹氏家屋」映像4編を制作し順次紹介する。

その中で1編である「碧水(ピョクス)山荘と尹氏家屋の話」が公開される。「京城の阿房宮」と呼ばれた碧水山荘と尹氏家屋の関係を探ってみる。

碧水山荘は尹氏の家屋と隣接していた地下1階、地上3階規模の西洋式邸宅で、尹徳栄が自身の権力を誇示するために建てた建物として知られている。解放後、病院、国連軍支部などに利用された碧水山荘は、1966年に発生した火災で破損したまま放置され、1973年に撤去された。

2~4編は尹氏家屋プロジェクト推進手続きに歩調を合わせ、それぞれ6月と10月、来年2月に公開する。

(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News