京畿道河南市スターフィールド河南にある「アップル河南」(c)news1
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【02月29日 KOREA WAVE】「ギャラクシー利用者が交通手段を利用する際、スマートフォンを使っていることが羨ましい」。こう話すのは、韓国のアイフォン利用者だ。アイフォン利用者が首を長くして待っているのは交通カードサービスとの連動だ。韓国では既にアップルペイもできるのに、どうして交通カードは使えないのか?

アイフォンはこれまでセキュリティ上の理由で他の決済アプリの「近距離通信技術」(NFC)連動を阻んできた。アイフォンのNFCは、アップルペイのみ連動できるようになっている。

ただ、実際には手数料の問題がもっと大きい――業界はこうみている。既存の決済アプリ会社はカード会社から手数料を別途受け取らないが、アップルは手数料を受け取る。アップルだけの生態系を確固たるものにしようという意図とみられる。

グーグルペイ、サムスンペイなどで交通カード機能が作動するのは、スマートフォンメーカーがNFCを開放したためだ。例えば、Tマネーアプリをインストールすれば、Tマネー決済サービスがNFCと連動し、交通カードの利用が可能だ。

アップルはセキュリティのためだと言っているが、日本ではアップルペイで交通運賃の決済が可能だ。その理由はアップルが日本で販売するアイフォンには交通カードサービスとNFCが連動できるようにしたためだ。日本の人口の半分以上がアイフォンを使っているので、アップルにとって重要な市場である。

言い換えれば、韓国でもこれは可能だが、あえてしていないという意味だ。セキュリティの問題だという主張もNFCを開放したサムスンペイに問題が発生しなかったということから説得力を失う。

幸いなことに、欧州連合(EU)がアップルのNFC非開放にブレーキをかけ、雰囲気が転換している。このため、最近韓国でもアイフォンで交通カード決済が可能になるだろうと期待されている。

EUはアイフォンが他のアプリにNFCを開放しないのは市場支配的地位濫用だと判断し、多額の課徴金を課そうとした。

すると、アップルはEUの勧告を受け入れることにした。他の決済アプリサービスとアイフォンのNFCが連動できるように、3月から政策を改正することにしたのだ。

いまこそ韓国政府も力を発揮すべき時だ。韓国もアップルの独寡占にストップをかけ、NFC開放を要求すべきだ。そうすればアイフォンの利用者も気候同行カードをはじめとする交通カードサービスを利用できるだろう。【news1 ソン・オムジ記者】

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News