米アップル、EV開発から撤退か 報道
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【2月28日 AFP】米アップル(Apple)が、10年ほど前に乗り出した電気自動車(EV)の開発から撤退す方針であることが分かった。米メディアが27日、報じた。
アップルが2014年ごろに開始した「プロジェクト・タイタン(Project Titan)」では、完全自動運転システム搭載車の開発が目標だとされていた。
米金融情報サービス大手ブルームバーグなどの報道によると、アップルは同プロジェクトに2000人近い従業員と数十億ドルを投じていたが、EV部門の競争激化の影響で撤退を余儀なくされたとみられている。ニューヨーク・タイムズも、匿名の情報筋の話として、27日に社内でプロジェクトの打ち切りが発表されたと報じた。
アップルによるEV開発計画は、何年も前からリーク情報が再三報じられてきたが、同社側が公表したことはない。
AFPはアップルに確認を求めたが、コメントは得られなかった。
ここ数か月のEV需要の鈍化に伴い、米国では複数の自動車メーカーがEV戦略の見直しを迫られている。業界のけん引役の一人、イーロン・マスク(Elon Musk)氏が最高経営責任者(CEO)を務めるテスラ(Tesla)も、今年のEV市場の減速に警鐘を鳴らしている。
アップルのEVプロジェクト撤退のニュースに対してマスク氏は、労をねぎらうかのように敬礼とたばこの絵文字をX(旧ツイッター)に投稿している。
ブルームバーグの報道によると、閉鎖された自動車部門の従業員の多くは、生成AI(人工知能)プロジェクトに異動になるとみられている。(c)AFP