【3⽉7⽇ Peopleʼs Daily】中華民族の最も重要な伝統的祝日である春節(旧正月、Lunar New Year)は文化の雰囲気が濃厚だ。中国政府・文化観光部が今年の春節(2月10日)を前に発表した、七つの分野から成る25項目の春節テーマイベントでも、文化に関連するものが多かった。

 博物館は人びとに各種文化を紹介する代表的な施設だ。中国全国の博物館の2023年通年の来館者は前年の2.1倍の12億4000万人だった。全国のほとんどの重要博物館は2024年の春節期間も開館して、常設展以外にもさまざまな特別展を開催した。

 内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)フフホト市(Hohhot)内の内モンゴル博物館(Inner Mongolia Museum)での「北の辺境の痕跡―中華文明の鮮明な特徴展」、陝西省(Shaanxi)西安市(Xi'an)内の陝西歴史博物館(Shaanxi History Museum)での「干支から中国を読む―陝西歴史博物館収蔵文化財デジタル展」などのように、中国各地では春節期に合わせて400余りのテーマ展が開催された。また、各種の文化体験イベントが開催された。そのことで、春節期には多くの人が文化を堪能した。

 公演活動も盛んだった。文化観光部芸術科の張宜(Zhang Yi)副科長によると、今年の春節期には同部直属の10の国家級文芸院団が京劇など伝統劇や舞踊劇、児童向け演劇など200公演以上を行った。春節期の旅行では「旅先で公演を鑑賞、公演を追って旅に出る」現象も出現したという。また、今年の春節期にはテレビ局やそれ以外の新メディアが春節特別番組として、過去1年間の中国における舞台芸術の素晴らしい成果を紹介する番組を制作した。

 中国各地は特色ある文化旅行資源を活用して、多彩な春節旅行商品を打ち出している。例えば吉林省(Jilin)、遼寧省(Liaoning)、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)などではウインタースポーツや保養、温泉、民俗文化などと結び付けて新春を迎えるイベントが開催された。安徽省(Anhui)、江西省(Jiangxi)、山東省(Shandong)、海南省(Hainan)、四川省(Sichuan)など11省は文化や自然の「学び」をテーマにしたイベントを共同で打ち出した。例えば四川省は「私は国家公園でパンダの家を守る」といった学習観光イベント、孔子や孟子の故郷である山東省では儀礼音楽などを盛り込み、儒教の儀礼を深く体験するプログラムなどを打ち出した。

 春節は、世界の多くの人に中国文化を知り、理解してもらう祝日でもある。今年は米国、英国、ロシア、エジプトなど約100の国と地域で、約500件の多様な春節関連の交流イベントが開催された。またオランダ、カザフスタン、ニュージーランドなど約20の国で「グローバルイルミネーション点灯イベント」が開催され、春節の喜びを各地の人に伝えた。

 中国政府・文化観光部国際交流協力局の石沢毅(Shi Zeyi)副局長は、「春節期間中には海外で各種の観光普及活動を積極的に展開し、中国国内では関連企業がより多くの文化関連の外国人向け観光商品を打ち出すよう誘導しています。より多くの外国人観光客が中国を訪れ、春節の文化的魅力を肌で感じられるようにしています」と述べた。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News