【2月25日 AFP】ロシア北極圏の刑務所で死亡した反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏の遺体が24日、母リュドミラ・ナワルナヤ(Lyudmila Navalnaya)さんに引き渡された。

 ナワリヌイ氏は16日に獄死した。同氏陣営の広報担当キラ・ヤルミシュ(Kira Yarmysh)氏はX(旧ツイッター)に、「アレクセイの遺体は母親に引き渡された」と投稿。「われわれと共に返還を要求してくれたすべての関係者に感謝する」とした。

 遺体は、ナワリヌイ氏が収容されていた刑務所に近いヤマロ・ネネツ(Yamalo-Nenetsky)自治管区サレハルド(Salekhard)で引き渡されという。

 陣営によると、ロシア当局はリュドミラさんに対し、遺体を「秘密裏に」埋葬することに同意しなければ刑務所敷地に埋葬すると圧力をかけていた。

 ヤルミシュ氏は、リュドミラさんはまだサレハルドにおり、「葬儀計画については未定」と説明。「家族が望むような形でアレクセイにふさわしい葬儀を営むことに対し、当局が介入してくるかは分からない」と述べた。

 陣営としては、公式な形で葬儀を挙行すれば、ナワリヌイ氏への支持およびウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に反対する動きとクレムリン(Kremlin)にみなされ、阻止される可能性があるとみている。

 一方、先進7か国(G7)首脳はこの日開いたオンライン会議後の共同声明で、「彼(ナワリヌイ氏)が死亡した状況について完全に明らかにするようロシア政府に求める」としている。(c)AFP