【2月23日 AFP】イタリアで今週、ミラノ・ファッション・ウィーク（Milan Fashion Week）が開幕した。動物愛護団体らは伊ファッションブランド、フェンディ（Fendi）やマックスマーラ（Max Mara）にコレクションで毛皮を使わないよう圧力を強めている。

　動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会（PETA）」は21日、フェンディのランウエーに乱入。「動物は服じゃない」と書かれた紙を掲げた。

　さらに50以上の動物福祉団体からなる「毛皮に反対する国際連盟（Fur Free Alliance）」はマックスマーラに対するキャンペーンを強化。

　21、22両日には、伊エミリアロマーニャ（Emilia Romagna）州のマックスマーラ本社上空を「マックスマーラ、毛皮を廃止せよ」と書かれた熱気球が飛んだ。ただ、22日に行われたマックスマーラのショーに毛皮は使われていなかった。

　AFPはマックスマーラにコメントを求めたが、回答は得られなかった。

　抗議キャンペーンは来月5日まで続くニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリのファッションウィークに合わせ、デモやソーシャルメディアへの投稿、電話やEメールなどで展開される。

　動物虐待や流行の変化、新素材の登場などを背景に、高級ブランドを含む1500以上の世界のファッションブランドが近年、毛皮の使用を停止している。

　欧州連合（EU）では毛皮の販売は禁じられておらず、毛皮用の動物に関する愛護法も存在しない。

　一方、イスラエルや米カリフォルニア州、複数の米国の都市では毛皮の販売が禁じられている。

　昨年12月時点で、EU加盟27国のうち17国で毛皮用動物の繁殖・飼育の全面的もしくは部分的な禁止が導入されたほか、複数の国で法整備が進められている。(c)AFP/Alexandria SAGEA