金正恩氏へのロシア車贈呈、米高官がやゆ
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【2月22日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong Un)朝鮮労働党総書記にロシア車を贈ったとする報道について、米国務省のマシュー・ミラー(Matthew Miller)報道官は21日、国連安全保障理事会(UN Security Council)の決議に違反すると批判し、「金氏が延長保証に入ったことを願う」などとやゆした。
北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は20日、金氏がプーチン氏から「ロシア製の専用車」を贈られたと伝えた。金氏の妹、金与正(キム・ヨジョン、Kim Yo Jong)党副部長は、両首脳間に結ばれた「格別な親交関係の証しだ」と述べた。
ミラー氏は首都ワシントンでの記者会見でこの件について問われると、「率直に言って、ロシアに高級車のようなものがあるとは知らなかった」「金氏が延長保証に入ったことを願う」と回答した。
ロシアはウクライナに侵攻して以来、北朝鮮に接近しており、昨年9月には極東で首脳会談も行った。
米韓両国の当局によると、ロシアは長らく圧倒的な軍事大国だったが、ここへ来て兵器の補充に躍起になり、北朝鮮やイランからの輸入に頼るようになっている。
米韓は、金氏への車の贈呈は、核実験とミサイル発射実験を繰り返す北朝鮮へのぜいたく品輸出を禁じる安保理決議に違反すると批判している。
ミラー氏は「これが事実ならば、ロシアは自ら支持した安保理決議に再び違反するはずだ」と指摘した。(c)AFP