【2月22日 AFP】イタリアのインフラ・運輸省が若年ドライバーに運転中のスマートフォンを使用する危険性を訴えた啓発動画が、出演者がシートベルトを着用していなかったために思わぬ形の注目を浴びた。

 啓発動画には車に乗る若い女性4人が登場。助手席の女性がドライバーに携帯電話で動画を見せようとするところで、今見るべきか、後で運転を終えてから見るべきかと問い掛けるナレーションが入る。

 マッテオ・サルビーニ(Matteo Salvini)副首相兼インフラ・運輸相は、SNSで啓発キャンペーンを開始するタイミングで、「選択肢は一つしかない。あなたや他の人々の命に関わる問題だからだ」とX(旧ツイッター)に投稿した。

 啓発動画ではこの後、ドライバーが携帯電話につられてよそ見をすると事故に遭い、後で見ることを選択すると事故が回避される。

 だが、視聴者はすぐに別の問題に気付いた。

 中道左派・民主党のジュリア・パストレッラ(Giulia Pastorella)議員はXへの投稿で、「マッテオ・サルビーニ氏、この若い女性たちはシートベルトを締め忘れている」と指摘した。

 インフラ・運輸省はAFPの取材に対し、若年ドライバーの事故原因のトップ3となっている「スマートフォンの使用」「スピード超過」「薬物やアルコールの服用」に注意を喚起するためのSNSでの啓発キャンペーンに「ミスがあった可能性」を認めた。(c)AFP