中国への輸出を待っている間に押収された被害会社の真空ポンプ部品=水原地検(c)MONEYTODAY
中国への輸出を待っている間に押収された被害会社の真空ポンプ部品=水原地検(c)MONEYTODAY

【02月22日 KOREA WAVE】韓国で唯一、半導体工程用真空ポンプ製造技術を保有した企業の情報を盗み、中国に流出した前・現従業員が裁判に付された。

水原(スウォン)地検は16日、ある半導体技術会社の従業員だったA氏とB氏を拘束して起訴、その他8人を在宅起訴したと明らかにした。適用した罪状は業務上背任、産業技術保護法違反、窃盗、不正競争防止法上の営業秘密国外漏洩などだ。

A氏は被害会社で20年余り勤めた元研究員だ。2022年8月から約8カ月間、技術設計図面などの資料を盗み、B氏と新たな会社を設立した。以後、被害会社の現職従業員と共謀して技術情報を不正取得し、時価で約1億6000万ウォン分の真空ポンプ部品1万個余りを盗んだ。

奪取した技術情報と部品は、ある中国の会社に流出し、複製品の開発に使われた。彼らは中国現地にクローン工場の設立も試みた。A氏が盗んだ真空ポンプは半導体だけでなく、太陽光、ディスプレー製造工程の核心である真空環境を作って維持する装備だ。被害会社はこの技術で産業通商資源省の先端技術の確認も受けた。

検察は昨年8月、被害会社の告発を受けて捜査を進め、先月30日、A氏やB氏を拘束した。彼らが中国に輸出しようと保管していた47種の真空ポンプ部品1万個余りと隠されていたノートパソコン、外付けハードディスクの中に流出した技術資料を押収した。

検察関係者は「金銭的利益のために先端技術を国外に流出させた行為は非常に悪質だ」と批判している。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News