【2月21日 AFP】世界保健機関(WHO)は20日、イスラエル軍の支配下にあるパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)南部の病院から、患者32人を移動させたと明らかにした。病院には患者と医療従事者が今も残されており、WHOは懸念を示している。

 イスラエル軍は15日、ガザ地区南部ハンユニス(Khan Yunis)のナセル病院(Nasser Hospital)に突入し、それ以降、支配下に置いている。

 WHOの発表によると、イスラエル軍に対し、16、17日に病院内部へのアクセスを求めたが拒否された。

 その後、18、19日の2回に分け、子ども2人を含む深刻な状況にある患者32人を移送した。移送先は他の病院やガザ地区内の野戦病院だという。

 WHOの職員は、病院周辺の光景は「筆舌に尽くしがたい」「電気も水もなく、医療廃棄物やゴミが病気の温床となっている」と述べた。(c)AFP