【2月13日 AFP】ロシア当局は12日、エストニアのカヤ・カラス(Kaja Kallas)首相らを、刑事事件で「指名手配」したことを明らかにした。ロシア大統領府はその理由として、カラス氏らバルト3国の閣僚の「敵対行為」を挙げた。

 ロシア内務省の指名手配被疑者データベースには、「刑法に基づく指名手配」と表示されている。罪名は記載されていない。

 カラス氏の他、同国のタイマル・ペテルコプ(Taimar Peterkop)国務長官、リトアニアのシモナス・カイリース(Simonas Kairys)文化相も指名手配されている。ウクライナ侵攻開始以来、ロシアとバルト3国の緊張がさらに高まっていることを示す動きだ。

 電話取材に応じたロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は3氏について、「歴史的記憶とわが国に対する敵対行為に及ぶ者」だと説明した。

 国営タス通信(TASS)は先に治安筋の情報として、3氏は第2次世界大戦(World War II)時の「ソ連兵(をたたえる)記念碑を破壊・破損」した罪に問われていると報じた。

 近年バルト3国では、ソ連に占領されていたとの認識から、第2次大戦後に受け継いだ一部の記念碑が、ソ連時代を拒否する姿勢の表明として解体されている。(c)AFP