【2月11日 CGTN Japanese】中国国家文物局によると、1984年に盗まれた約3000年前の青銅器1点が、このほど米国から中国に返還されました。専門家の鑑定やかつて撮影された写真や拓本の資料による照合と検証の結果、この青銅器は西周(紀元前1046年~前771年)時代に作られたオリジナルの「豊邢叔簋」であると認定されています。

 豊邢叔簋は、陝西省宝鶏市扶風県法門鎮にある西周末期の青銅器貯蔵所跡から1978年に出土した文化財で、高さ18センチ、口径21センチ、深さ12センチ、重さ6キロの器です。典型的な西周の青銅器の形状で、簡潔で荘重な時代の風格を持っています。「簋(き)」とは持ち手つきの青銅器の一種であり、豊邢叔簋の内側の底に刻まれた「豊邢叔作伯姫尊簋 其万年子子孫孫永宝用」の18文字からなる3行の銘文は、文字芸術としても高く評価されています。製作の技術面でも、西周の青銅器鋳造のレベルの高さが反映されています。

 2023年1月、文化財の管理を担当する国家文物局は在英国中国大使館を通じて、豊邢叔簋が米ニューヨークにあるとの情報を得ました。国家文物局は流失した文化財の追跡プログラムを直ちにスタートさせ、所有者のレイモンド・キングさんとその母親に連絡を取り、十分な話し合いを行いました。そして、文化財の背景にあった盗難という事実を知ったキングさんとその母親は、豊邢叔簋を中国政府に無条件で返還することに同意しました。

 中国は流失した文化財の返還を非常に重視しています。中国と米国は2009年1月14日、中国の文化財の米国への不法入国を防止するための初の政府間覚書に署名しました。以来、これまでに504点(セット)の中国の文化財が15回にわたり、中国に返還されています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News