【2⽉17⽇ Peopleʼs Daily】中国政府はこのほど、「加工貿易の発展水準向上に関する意見」(以下、「意見」)を発表した。この「意見」は加工貿易の「2.0バージョン」を構築するための青写真だ。

 中国では加工貿易が、対外開放の促進や産業の高度化、雇用の創出など多くの面で重要な役割を果たしてきた。1981年から2023年の加工貿易総額は年平均成長率では20%近くに達した。

 しかし、従来型の加工貿易は多くの場合が労働集約型で付加価値は低い。中国では経済発展に伴い、貿易における従来型加工貿易の比重が低下しつつある。最盛時には加工貿易の貿易額は貿易全体の5割程度だったが、現在では2割程度で、2023年1-9月期の加工貿易総額は貿易総額の18.1%の5兆5700億元(約114兆円)だった。

 中国の加工貿易は過去40年余りの間に、当初の受託製造(OEM)から受託設計・受託製造(ODM)、自主ブランド製造(OBM)へと進化してきた。加工貿易が発達している広東省(Guangdong)では、ODMとOBMを合わせた割合が、加工貿易全体の3分の2にまで上昇した。中でも加工貿易の重要拠点である東莞市(Dongguan)では、2000社超の加工貿易企業が独自ブランドを確立し、ODMおよびOBM製品の輸出割合は75.3%に上昇した。

 従来型の加工貿易輸出の場合、国外の顧客は価格を極めて重視する。中国よりもさらに安価に製品を入手できる国が出現すれば、中国企業はあっさりと「切られて」しまいかねない。回避するには技術力などによる代替不可能性を向上させねばならない。実際には中国の加工貿易企業はすでに、国際的な産業チェーンやバリューチェーンにおけるより有利な地位を獲得しつつある。

 中国海関総署(中国税関)によると、中国の加工貿易輸出製品に使われる技術は水準が向上しつつある。ハイテク製品が占める割合は6割を超えた。うち新素材、バイオ医薬および医療機器、ハイエンド設備、電子情報、新エネルギー自動車、計器などが特に伸びており、2012年には加工貿易総額に占める割合が8.6%だったが、2022年には34.4%に達した。加工貿易産業にけん引され、長江デルタ、珠江デルタ、北京・天津(Tianjin)・河北(Hebei)地域、成都(Chengdu)・重慶(Chongqing)地域などでは各地の特色のあるハイテク産業群が形成された。

「意見」は物流とエネルギー確保の強化も打ち出した。2023年に新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)西部のボルタラ・モンゴル自治州(Bortala Mongol Autonomous Prefecture)で創業した阿拉山口新博オイルガス管製造は、同年内にウズベキスタンから溶接管1万5000トン分を受注した。中国中西部や東北地区でも「一帯一路(Belt and Road)」の共同建設が進んでいることで、鉄道を利用した新疆西端の阿拉山口から中央アジアや欧州への輸出の利便性が格段に向上した。新疆で製造すれば輸送コストも低下する。「一帯一路」による交通網の整備も、中国の加工貿易にとって追い風になっている。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News