【2月8日 AFP】ノルウェーは7日、各国の資金拠出停止で活動が危ぶまれている国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に2600万ドル(約38億5000万円)の追加資金を拠出すると発表した。

 UNRWAは、4か月に及ぶ戦闘とイスラエル軍の包囲によって食料、水、医薬品、燃料の不足が深刻化しているパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)への支援物資の配布や救命活動の支援で重要な役割を担っている。だが、UNRWAの職員12人が昨年10月7日のハマスによる越境攻撃に関与した疑惑が浮上したのを受け、米、英、独などの主要支援国が拠出を停止した。

 そうした中、ノルウェーのエスペン・バット・アイデ(Espen Barth Eide)外相は、ガザ地区、東エルサレム(East Jerusalem)を含むヨルダン川西岸(West Bank)、レバノン、シリア、ヨルダンに離散するパレスチナ避難民・難民を支援するため、UNRWAに2600万ドルを追加拠出すると発表。

 アンネ・ベアテ・トビンネライム(Anne Beathe Tvinnereim)国際開発相も、ガザの住民は飢えに苦しみ、医療の崩壊により感染症で亡くなっていると述べ、追加拠出は「これまで以上に重要」だと強調した。

 UNRWAの職員1万3000人のうち12人がハマスの奇襲に関与したと疑われるからといって、ガザ住民への集団的懲罰は正当化できないと批判。UNRWAへの拠出を停止した国々に対し、結果について考えるよう呼び掛けた。(c)AFP