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【02月07日 KOREA WAVE】大韓航空がアシアナ航空との企業合併について日本の競争当局の承認を受け、合併作業の9合目を越えた。欧州連合(EU)と米国の承認だけを残しているが、企業合併過程で大韓航空が出したカードにも関心が集まっている。

大韓航空は必須申告国である日本の競争当局である公正取引委員会(JFTC)からこのほど、アシアナ航空買収と関連した企業合併承認を受けた。

大韓航空は2021年1月、日本の競争当局に説明資料を提出し、同年8月に申告書草案を提出し、長期間にわたり是正措置を事前協議し施行してきた。

日本の競争当局は、大韓航空がアシアナ航空と合併する場合、格安航空会社(LCC)の子会社であるジンエアー、エアプサン、エアソウルが統合して「メガキャリア」になることを牽制してきた。特に統合したLCCが韓国―日本路線で市場シェアが高まることを踏まえ、競争が制限される恐れがある路線には是正措置を要求した。

これに対し大韓航空は、運航路線が重複した韓―日旅客路線12路線のうち、4路線(ソウル―大阪・札幌・名古屋・福岡)と釜山起点の3路線(釜山―大阪・札幌・福岡)に国内のLCCをはじめ参入する航空会社が、これら区間の運航を要請した場合、スロット(発着枠)を一部譲渡することにした。競争が制限される恐れがない5路線は対象から除外された。

この是正措置案で、韓国のLCCが恩恵を受けると予想される。日本の民間航空会社である日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)などはすでに国内線で十分な需要と収益性が保障されており、韓国―日本路線の需要は大きくない。そのため、韓国のLCCがスロットを譲渡してもらい、より大きな収益を上げることができるだろうという見方が出ている。

一方、大韓航空は日韓貨物路線についても「日本発韓国行き一部路線に対する貨物供給使用契約(BSA)」を締結した。BSAは、航空会社が貨物室の一定部分を他の航空会社に提供し、貨物を積めるようにする契約だ。日本の航空会社は貨物供給が必要な場合、大韓航空・アシアナ航空の旅客機の一部空間を割り当てられることができ、利益を得ることになった。

2月中に企業合併審査を終えることになっているEUが要求したのは、欧州4路線(パリ、フランクフルト、ローマ、バルセロナ)移管とアシアナ航空貨物事業部の売却だ。

まず、欧州の4路線を譲り受けると予想されるのはティーウェイ航空だ。ティーウェイ航空は6月中にクロアチア就航を控えており、国内LCCの中で唯一欧州に就航する航空会社だ。ただ、まだ航続距離が長い機材を保有しておらず、大韓航空が長距離を運行できる機材を貸与し、運航乗務員を派遣して就航するという見通しだ。

アシアナ航空貨物事業部を買収する候補の航空会社としては、済州(チェジュ)航空、イースター航空、エアプレミアなどが挙げられている。ただし買収が5000億~7000億ウォン(1ウォン=約0.1円)に加え、1兆ウォンの負債まで抱え込まなければならず、これに耐えられる資金力のある航空会社はないだろうという見方も出ている。

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