漢江眺望の室内プール=POZES漢江提供(c)news1
漢江眺望の室内プール=POZES漢江提供(c)news1

【02月03日 KOREA WAVE】韓国で3.3平方メートル当たり分譲価格が1億ウォン(1ウォン=約0.1円)を超えるマンションの新婚夫婦・生涯初の特別供給に申込者が殺到した。この特別供給は資産や所得が一定水準以下でなければ申し込めない。

一部では、特権層である「金のスプーン」論議とも相まって、特別供給導入の趣旨に反すると指摘されている。特に分譲価格9億ウォン以上の特別供給廃止と、それが復活した過程で出されたさまざまな提案が考慮されなかったという意見が出ている。

韓国不動産院の申し込みホームによると、ソウル市広津区広壮洞(カンジング・クェンジャンドン)の「POZES漢江(ハンガン)」で先月24日、新婚夫婦への特別供給があった。専有面積84.9318平方メートルの8戸の募集に31人が申し込んだ。生涯初の特別供給の場合、4戸の募集に57人が殺到した。このマンションの分譲価格は32億~44億ウォンレベルだ。

ソウル市江南区(カンナムグ)のA公認仲介業者関係者は「新婚夫婦特別供給などは一定水準以下の資産・所得基準を満たさななければならない。現在、POZES漢江の分譲価格を考えると、暗号資産(仮想通貨)や株式で大儲けした投資家や、親に資金援助を受けられる『金のスプーン』をくわえて生まれた特権層が申し込む可能性が高いだろう」と耳打ちした。

POZES漢江の場合、資産家だけの世界だと考えなければならない。ここの場合、特別供給という制度で誰かに優先的恩恵を与える必要があるマンションなのか疑問だ。POZES漢江の状況を見れば、政府の特別供給導入の趣旨と違うと指摘されるのは当然だ――そうだ。

政府は不動産院の申し込みホームで「特別供給は政策的配慮が必要な社会階層のうち、無住宅者の住宅準備支援のために作られた制度で、一般供給と競争なしに住宅分譲を受けられるようにする」と明記している。

これに伴い、特別供給は一般供給より厳しい条件が要求される。まず、新婚夫婦(民営住宅)の特別供給支援のためには、入居者募集公告日現在、婚姻期間が7年以内でなければならず、世帯員全員が住宅や分譲権などを所有していてはならない。

世帯の月平均所得が前年度の都市勤労者世帯当たり月平均所得の140%(共稼ぎ160%)以下でなければならず、この場合、所得優先供給(70%)資格で特別供給を申請することができる。所得基準は超過しても、所有している不動産(土地や建物)が3億3100万ウォン以下の場合、抽選制(30%)の資格で特別供給申請が可能だ。

生涯初の住宅購入(民営住宅)の特別供給支援のためには、一般供給の第1順位である無住宅世帯の世帯主や世帯構成員でなければならない。入居者募集公告日現在、既婚または未婚の子どもがいなければならない。

現在結婚していないか、または未婚で子どもがいない「単身世帯」は抽選制の資格でのみ申し込める。ただし、単身世帯の中でも、単独世帯ではなく世帯を分離して住む人は全住宅タイプに申し込みが可能だが、単独世帯の人は専用60平方メートル以下の住宅型にのみ申し込みが可能だ。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News