【2月2日 CGTN Japanese】実の子どもを殺害した張波容疑者と、交際相手の葉誠塵容疑者の死刑が1月31日午前、中国南西部の重慶市で執行されました。

 2020年11月2日、重慶市南岸区のある団地で2歳の姉と1歳の弟が15階の自宅から転落死するという事件が発生しました。警察が捜査したところ、この転落事件は故意の殺人事件で、2人の子どもの父親である張波と交際相手の葉誠塵を容疑者として特定しました。

 張波は結婚していながら葉誠塵と不倫関係を持ち、妻の陳氏とは2020年2月に離婚しましたが、葉誠塵は2人の子どもが結婚の障害になるとみていました。そのため、2人は共謀して偶発的な転落死を装って姉と弟を殺害することを決め、その後、葉誠塵は何度も張波をせかして犯行を迫るとともに、犯行期限も限定しました。同年11月2日午後3時30分ごろ、張波は寝室の窓で遊んでいた2人の子どもの足を抱え上げて窓から放り出し、死亡させました。

 重慶市第5中級人民法院(裁判所)は一審後、「2人の行為は最低限のモラルと法律の最低ラインを超えており、社会的影響は極めて悪質である。とりわけ殺害手段は残忍で、結果と罪状は極めて深刻だ」と判断しました。また、葉誠塵と張波が共同で犯行に及ぶに当たっての地位と役割は同等であると強調した上で、張波、葉誠塵に故意による殺人罪で死刑を言い渡しました。

 一審判決後、張波と葉誠塵は控訴しましたが、重慶市高級人民法院はこれを棄却し、原判決を維持しました。最高人民法院は最近、張波と葉誠塵の死刑を承認していました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News